トラウマ（PTSD）

トラウマとは、「心的外傷」「精神的外傷」とも言われます。

ケガなどの身体の外傷ではなく、過去のさまざまな出来事。例えば、モラハラ、パワハラ、セクハラ、暴力、虐待、性被害、事故、自然災害など・・により、その人にとって強烈な出来事、異常体験、身の危険を感じた出来事によってできた、「心のキズ」です。

傍目（はため）では分からないことが多く、また誤解も多いため、なかなか他人に相談しにくく、一人で抱え込んでいる人も多いのが現状です。

人によって、なんともない出来事や他人の言葉であっても、その方にとって、衝撃だったりすると、「心の傷」として残るケースも多いです。

日常でなんともなくても、急に過去の記憶がよみがえって、身体的症状を引き起こすこともあります。

「trauma」は、古代ギリシャ語です。「傷」という意味です。有名な精神医学者、ジークムント・フロイトが提唱した概念です。

昔は、仮病とか詐病と思われていて、周りの理解も得られない時代もありましたが、最近は「トラウマ」という言葉も一般的になり、さまざまな機関、病院でも対策されるようになってきました。

また、自分自身が被害に遭っていなくても、家族や親しい友人などの人が、その被害に遭ったのを目撃したり、それを知ってショックを受けた場合にも、トラウマとなりえます。

反応としては、身体のふるえ、頭痛、寒気、動悸、発汗、パニックなど、さまざまです。

寝れなくなったり、頭が真っ白になったり、うずくまったり、寝床から出れなくなったり、誰とも会いたくなくなったり、食欲を無くしたり、ヒステリックになったり、いらいらして、いつもはしない行動を起こすこともあります。一時的に感情を感じれなくなって無気力なる場合もあります。

一般的には、その出来事から４週間以内の場合は「急性ストレス障害（ASD）」と呼ばれています。そして、さまざまな症状が１ヶ月以上続いて、日常生活に支障をきたしている場合は、「心的外傷後ストレス障害（PTSD）」という風に区別されています。